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泉美木蘭
2018.8.26 15:05日々の出来事

最低限度の生活

土曜日に手の人差し指の爪をカミソリで削いじゃって、キーボードを叩くたびに痛くて地味にストレス。
あんまり痛かったから、朝のブログはスマホで書いた。

「健康で文化的な最低限度の生活」、無料見逃し配信っていうのがあって、最新話が見られるようになっていたから見た。
こういう動画再生で楽しむのが当たり前になってる若い世代は、「テレビは最初から見られないから、見ない」という感覚になっているのだそうだ。

うちのとなりのアパートは生活保護担保物件だけど、この猛暑でもエアコンがなくて窓を開け放している。3年ぐらい前に、アル中のおじさんが猛暑のなか孤独死して腐ってたことがあったけど、その部屋もいまだエアコンなしのまま、次の人が住んでいる。
ものすごく老朽化した風呂なしアパートだし、たぶん、大家が、もう建て直すなりなんなりしたいんだと思う。このあたりは古い家屋や店舗がどんどん取り壊されて、マンションになっている。

私は、朝は気温が上がる前、できれば6時ぐらいから洗濯機をまわしたいんだけど、そのとなりの開け放たれた窓とあまりに近接しているから、うるさいと思うんじゃないかなと考えて、8時すぎまで待ってからベランダに出るようにしている。

ところで、ドラマ見てたら、昔のことをものすごく思い出した。
風俗で働く女の子には、父親から性的虐待を受けたという人が何人もいた。あとは、家族が人殺しをして町から追い出されたとか。アル中の親から逃げ出したとか。
借金があって…なんてのは、稼げば終わるジャンルだから大したことないって感じ。

さめざめして病んでる人もいたけど、そういう人を「悲惨ぶっててなんになるわけ? うざいんだけど」と毛嫌いする擦れっ枯らしのほうが多かったかも。そしてものすごく稼いでた。
そういうのを「女は強いなあ」って賞賛するのは世間知らずな感じがするし、そもそも賞賛したところで誰も喜ばない世界だ。


自分は、人生の闇に触れてなにかを感じつつも、同情したってどうにもならなそうだし、「人の変態でも笑ってるしかないわ」みたいな感じだったけど……20年近く経って、いまはまた違う物語がたくさん見えている。

もちろん、いま関わっている場所で出会っている人々のことも。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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